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長野式研究会





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情報コーナー

●長野式研究会・尚古堂便り
Vol.43 ‘基礎講座’の後に

‘基礎講座’は、1時半に開講し、6時頃に終了します。
最初に、当日のテーマとなる処置法の説明をし、その後、実技モデルを募り、1時間〜1時間半程度、実際の治療をデモンストレーションします。
できれば、当日の講座でお話しした治療法に適応する症状を持たれた方が最適なのですが、どうしてもそれに合致した方がおられないときには、モデルを希望される方ならどなたでも…と呼びかけます。
(「余り症状が無いのですが、モデルになって宜しいですか?」と出て来られる方でも、ほとんどの方は、相当色々な所見を持っています。身体の悪くない鍼灸師を探す方が難しいくらいです)

前回、‘第2回 基礎講座’でお話しした治療法の一つに‘下垂処置’がありました。
‘遊走腎’は、下垂の重篤なものです…、とお話しをしたところ、何と、‘遊走腎’の方がおられ、その方がモデルとなって下さいました。
また、当日、‘下垂処置’と共にお話しした治療法の一つに、‘側弯処置’がありました。
その時、モデルさんが気になっていた症状は、‘右肩痛’でした。
通常は、毎回、腹診・背候診をして、‘基礎講座’が終了するまでには、それらを覚えて頂くようにしています。
そして、「胃の気」・オ血・扁桃などの基本処置をして、必要があればその回にお話しした処置法を使用して、所見を改善していきます。
その回にお話しした処置法の所見がないときには、その処置法に対する刺鍼をし、刺鍼時の注意や刺鍼して変化するであろう所見などのお話しを加えます。
このモデルさんの腹診をし、次に背候診をすると、典型的な側弯の所見が現れていました。
‘側弯処置’が如何に効果があるかを参加者の皆さんに感じて頂きたいと思い、上記の基本処置は後回しにして、背候診をした伏臥位のまま、まず、‘側弯処置’の「右陽輔」を押圧して所見をチェックすると、予想通りに、側弯の背部所見が改善しました。
と、同時に、‘右肩痛’も改善しました。
最初、この方は、下垂から、あるいは、「肝」からの‘右肩痛’かな?などと考えながらお話ししていましたが、側弯からもアプローチできました。
下垂から側弯を引き起こし、それが‘右肩痛’などとも考えられます。
‘基礎講座’の限られた時間の中での、お話ししながらの治療であり、詳しい問診もできませんので、じっくりと治療に取り組めないことも多々ありますが、面白いことに、その日のテーマに沿ったようなモデルさんが出て下さる事がよくあります。

5月13日(日)の‘第3回 基礎講座’で、いつものように実技モデルを募りました。
30代前半の男性で、主訴はアトピーです。
アトピーには、副腎や「肝」、糖代謝、オ血、扁桃などが関係してきます。
オ血・扁桃の基本処置は復習となり、当日のテーマとなる‘副腎処置’、「肝実」・「肝虚」にも関係があり、もってこいのモデルさんです。
皮膚疾患ですので、「肩グウ」「築賓」の‘解毒処置’も必要となります。
ちょうど、‘八難治療’も当日のテーマであり、‘解毒処置’のどちらにも「築賓」が関係してきます。
‘解毒処置’は、第5回のテーマですが、ちょうど良いモデルさんが出たときには、先にお話ししてしまいます。
(それぞれの処置法に対しての所見を持っている場合は、それらの処置をすると、関連した所見が改善していきます。そうすると、その処置法に対しての理解が深まります。ですから、まだ、その処置を学んでいなくても、それに関連する所見がある場合には、どんどん、取り入れていきます)
また、「築賓」は、「肝」やオ血にも非常に関係があり、‘副腎処置’での、下腿の腎経の経穴の選択方法を学ぶのには、最適なモデルさんです。
このように、いくつもの処置に関係のある経穴は、患者さんが必要としている経穴であることが多々あります。
その他にも、このモデルさんは、3回の骨折、鼻中隔湾曲の手術、全身麻酔が4回…など、華麗な(?)既往歴です。
所見も沢山あり、どの所見を優先し、どのような順序で治療するか…、実際に治療院に来られた患者さんでしたら、非常に興味が湧くところですが、‘基礎講座’のモデルさんとしては、少々大変な所もあります。

そして、この方は‘電磁波過敏症’を持っていました。
松本先生の著書に、「列缺」「豊隆」が‘雷・稲妻’という意味があり、雷に打たれた人に非常に効果があった症例を取りあげています。
この治療は、松本先生の著書の中では、雷に打たれた症例だけを取り上げていますが、それを、AEDを使用後、体調の不良を訴えた患者さんの治療に効果があった…、太陽の磁気嵐のときに体調不良を訴える患者さんに効果があった…、など、講座に参加された方が、思いもかけないような色々な症例を発表して下さっています。
(詳しい症例報告は、許可が得られれば、ホームページにアップしたり、また、個人で専門誌に発表したりされると思います)
そのために、電磁波に「列缺」「豊隆」が効果がありそう…と、推測はしていました。
既に著書の講座に参加されてそれを知っているスタッフはじめ参加者は、「待ってました。やったゼ!」というような反応です。
また、嬉しいことに、この方は、「胆」の所見が出ていました。
「胆」に関しては、長野潔先生は、「解谿」より4横指上胃経上の「胆嚢点」、もしくは、少陽経の「気・水穴」ですが、松本先生の著書には「豊隆」とあります。
臨床上では、「胆嚢点」〜「豊隆」の間で、「胆」の所見の改善するところを探します。
それにしても、やはり、‘電磁波過敏症’と「胆」で、「豊隆」です。

《ちょっと一服》
余談ですが、先日、茨城県を中心に竜巻があり、一人の中学生が亡くなりました。
同時に、他の地区でも雷があり、何人かが雷に打たれた…との報道もありました。
もし、雷に打たれた方が、以後、何か違和感やおかしな症状に悩まされるような事があったら、是非、「キー子スタイル」を学んだ(松本先生の著書を読まれた)鍼灸師にかかるべきです。
これだけは、西洋医学では手が出ません。
西洋医学の胎動すらも未だ無いときに、中国人は、既に、雷に打たれたときの処置法を持っていたのです。
  鍼灸って、素晴らしい!…って言いたくなりますね!!!!

《再び、本文へ》
詳しいことは省略しますが、多くの所見が改善しました。
途中、実技モデルへの治療が一区切りした頃に6時になり、当日の‘基礎講座’は、一旦終了しました。

しかし、実技モデルの所見がまだ残っているところがあり、スタッフからも、もう少し治療を続けたい希望もあり、実技モデルの方に許可を得ると、「治療を続けても構いません」とのことで、治療続行…となりました。
‘基礎講座’で学ぶ内容では難しすぎる治療には触れないでいましたが、‘基礎講座’が終わった後ですので、スタッフ達も色々な意見やアドバイスを言いながら治療に参加しました。
‘基礎講座’参加者の中にも、興味のある方は残って、治療の続きを見学することになりました。
それから約1時間治療を行い、更に所見が改善しました。

以前、‘臨床懇話会’を行いました。
名称のように、臨床での様々な疑問や効果などを話し合い、また、興味あるテーマがあれば出して頂き、それらを学ぼう…、というような考えで、始まりました。
更に、できれば実際の患者さんなどのモデルを治療しながら、色々と参加者が意見を出し合って、新しい治療法の可能性を探ろうということも、重要なウエイトを占めていました。
しかし、モデルとなる患者さんが集まらず、休講状態となっています。

今回の‘基礎講座’の後の実技モデルに対してのアプローチは、モデルとはいえ、我々の治療院に来院する患者さんにも、このような方がおられますので、実際の患者さんを前にして、スタッフや参加者の皆さんと一緒に意見を出し合い、学び合うのは、良い機会かと思います。
これからも、興味あるモデルが出られるような機会がありましたら、‘基礎講座’終了後は、として続けていきたいと考えています。
そして、この様な実技モデルの治療を続けているうちに、少しずつ新しいスタイルの‘臨床懇話会’が、また、再開されるのでは…と、希望しています。

‘基礎講座’の中で出て下さった実技モデルだけでなく、‘基礎講座’終了後に、改めて、参加者の中から治療して欲しい方がおられたら残って頂いたり、あるいは、やはり、多くの方は、臨床を実際に見て学びたいと思っていますので、この様な試みや会に参加されたい方も参加できるように、次回の‘ミニ臨床懇話会’を決めて、治療を希望する方にその時に改めて来て頂いたりして、その方の治療をしながら、色々と学び合うような機会を作っていこうと思っています。

《最後の一服》
現在、私たちの周囲には、電子レンジ、携帯電話、パソコン等々…、電磁波が溢れています。
電磁波の危険性が少しずつ認められてきていますが、ほとんどの人々には、電磁波の影響が感じられないかと思います。
しかし、花粉症も、今まで、全く縁が無かった人でも、あるい突然…ということがあるように、今は電磁波の影響が感じられなくても、それに長く晒されていると、ある日突然、‘電磁波過敏症’になるかも知れません。
最近、何でもエコエコとエコブームですが、自動車も電気の時代が来ようとしています。
でも、電気自動車の電磁波はどうなっているのでしょう?

随分前の患者さんに、やはり、‘電磁波過敏症’の方がいました。
この方は、身体の色々な場所に水が溜まるという特別な体質でした。
その水が影響を受けたのでしょうか、ベッドに横になると、敷き毛布は、コンセントから抜かないとならず、紫外線消毒器も、切って欲しい…と言われました。
平均的な身体でも、相当量の水分があります。
いつか、電磁波の影響が顕在化しないとも限らないのではないでしょうか?


村上 裕彦 2012年05月




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